イギリスと言えば紅茶なので、お土産に美味しい紅茶を買って日本に帰ろうと思った。普段は家族から送られてきた台湾のお茶と、寮に移り住んだときにもらったTetleyのアールグレイとYorkshire Teaを飲んでいる。TetleyもYorkshire Teaも濃くて普通に美味しい。でも、せっかくなら日本ではあまり知られていない美味しい紅茶を持って帰りたいな、と思いググってたらteapigsというブランドを見つけた。
teapigsはTetleyで長年働いていた2人が、イギリスの紅茶好きに高品質の紅茶を提供することをミッションに掲げて2006年からロンドンで始動した、比較的新しいブランド。美味しい紅茶に貪欲 (tea+pigs) という意味でつけられた名前らしい。紅茶の種類やサイズも色々あり、パッケージもシンプルでかわいいので、友達や家族へのお土産に良さそう。
ということで、どの紅茶をお土産に持って帰るか決める(+いろんな美味しい紅茶を飲んでみたい)ために、自分の好きな紅茶を選べるtea pick n mixというセットを買ってみた。オンラインで注文してから1週間弱で届いた。小さなダンボールの中にこの11cmx16cmx10cmの小さな箱が入っていて、梱包も丁寧だった。
箱を開けると、選んだ12のミニパックがきれいに並んで入っていてかわいい。このままプレゼントしても喜ばれると思う。
今回選んだのは
- everyday brew
- darjeeling earl grey
- jasmine pearls x2
- chai tea
- rooibos crème caramel x2
- chocolate flake tea x2
- peppermint leaves
- liquorice and peppermint
- super fruit
それぞれピラミッド型のティーバッグが2つずつ入っていて、試し飲みにもちょっとしたプレゼントにも良さげ。
全種類、ティーバッグ1つをマグカップに入れ、4−5分浸出させて飲んでみた感想を書いていく。ミルクはスーパーのセミスキムミルクを使った。
1. everyday brew
原材料名:Black tea from Assam, Rwanda and Ceylon.
アッサム、ルワンダ、セイロンをブレンドしたイングリッシュブレックファストだけど、もちろんどの時間帯に飲んでもいい。
まず、香りがいい。イギリスの紅茶らしい濃さだが、嫌な苦みは全くなくて後味もすごくいい。澄みきっているようなきれいな味で、口当たりもまろやか。この味を嫌う人はなかなかいなそうなので、飲む人を選ばないプレゼントしやすい紅茶だと思う。
ミルクを入れても紅茶の味がしっかりあって美味しい、飲めば飲むほど美味しく感じる。
2. darjeeling earl grey
原材料名:Black tea from Darjeeling, cornflowers, natural bergamot flavour.
cornflowersは日本語ではヤグルマギクというらしい、青い花びらがとてもかわいい。アールグレイの香りのもととなっているベルガモットは一番最後に来ているので、他のブランドのアールグレイよりも風味は少なそう。
さわやかなベルガモットの香りがとても落ち着く。原材料名に書かれている順番の通り、ベースのダージリンの味が濃く、ベルガモットの味は繊細なのでアールグレイが苦手な人にとっても飲みやすそう。ただ、濃い紅茶が好きな人が喜ぶくらいの後味の苦みは感じられる。
ストレートが美味しすぎて危うくミルクを足すのを忘れるところだった。ミルクティーにしてもすごく美味しい。ストレートの時点で味が濃いので、ミルクを入れても紅茶の風味がぼやけることがない。これも飲めば飲むほど美味しく感じる。
3. jasmine pearls
原材料名:Pure green tea from China infused in jasmine flowers.
この茶葉は手作業でボールの形に丸めているらしい。そして、新鮮なジャスミンの花で包む工程を最大7回繰り返して、ジャスミンの香りを程よく感じられるようにしているんだとか。
お湯を注いだ瞬間、ジャスミンのとてもいい香りがする。一口飲んだ瞬間、美味しいって言っちゃうくらい美味しい。写真の色の濃さからもわかるように、味も濃くて、後味のほんのりとした苦さがすごくいい。個人的には、一番好きなジャスミンティーの味。
ミルクを入れたら、シンガポールにいた頃に大好きで週一回ペースで飲んでたKOI Théのグリーンミルクティーを思い出す味になった。KOIはゴンチャやeach a cupよりも少し高い(とはいっても日本やイギリスでタピオカを買うよりは全然安い)けど、味は断然美味しい。トッピングの話をすると、ゴールデンタピオカもいいんだけど、独特な味でもっちもちのタロモチが大優勝。日本にもKOIの店舗があるらしいけど、家の近くじゃないので行ったことがない。行ってみたい。
4. chai tea
原材料名:Assam black tea, cinnamon, ginger, cardamom pods, vanilla, natural cinnamon flavour, other natural flavourings.
パッケージを開けた瞬間にシナモンの香りがする。生姜やカルダモンも入っているみたいだが、シナモンが強すぎてあまりわからない。というかスパイスに詳しくないので、カルダモンの匂いと味自体よく知らない。
お湯を注ぐ時もシナモンの香り。周りもシナモンの香りになる。飲んでみても香り通りの味で、しっかりスパイスを感じる。後味にジンジャーの辛味も感じるが、全体的にまろやか。また、アッサムも濃く、程よい苦味で飲みやすい。
ミルクを入れると、口に含んだ瞬間の味と辛味は優しくなるが、後味のスパイシーさ、優しいピリピリ感はしっかり残っている。むしろ、ストレートの時よりも長引く。
いつ飲んでも美味しいだろうけど、寒い冬の日に飲んだら特に幸せだろうなと思う。
5. rooibos crème caramel
原材料名:Rooibos, caramel pieces (condensed skimmed milk, sugar, glucose syrup, butter, humectant: sorbitol, emulsifier: mono-and diglycerides of fatty acids) (5%), natural flavouring.
ルイボスの甘いとてもいい香り。濃いルイボスの色がとても綺麗。ただ、飲んだ時にキャラメルの味はあまりしなくて、普通に美味しいルイボスティー。
レビューを読んでいて気づいたのだが、ティーバッグによってキャラメルが入っているのといないのがあるらしい。
We can’t guarantee all temples contain caramel chunks but if you do get all 15 full of chunks, you’ve really hit the sweetness jackpot.
2個目のティーバッグには1個目の時よりも入っているキャラメルが多かったのか、香りと後味にしっかりキャラメルを感じた。個体差が激しいみたい。
ミルクを入れるとより柔らかい味になる。でもルイボスの味が薄まる感じもあるので、ストレートのほうが個人的には好み。
6. chocolate flake tea
原材料名:Ceylon black tea, cocoa beans, chocolate flakes (sugar, cocoa, emulsifier soya lecithin) (can contain traces of milk), natural cocoa flavourings, natural flavourings.
ティーバッグの中の、茶色いフレークがチョコレート。
We’re surprised no-one else has ever thought of this before, given how often we dunk chocolate biscuits into cups of tea.
イギリス人のチョコビスケットを紅茶に浸して食べる文化から、このフレーバーを思いついたらしい。
チョコとセイロンの混ざった不思議な甘い、とてもいい香り。他のと比べて紅茶自体が濃くなく、チョコ味の主張が激しいわけでもないので、クセもなく飲みやすい。どんどん飲んじゃって気づいたらなくなっている感じ。後味がチョコの優しい甘さで、なめらかなチョコを食べたような感覚になる。
ミルクを入れても、香りと風味が落ちない。ただ、ダークチョコレートのビターさをより感じるような気もする。
レビューによると、はちみつ等で甘さを少し足すのもいいらしい。チョコミントが好きな人は、ペパーミントティーと合わせても美味しいんだとか。
7. peppermint leaves
原材料名:Pure peppermint leaves.
香りはロッテのグリーンガム。
お湯を注いだ瞬間は黄色だが、4−5分後にはここまで色が濃くなっている。この色の濃さからもわかるように、ペパーミント感がすごい。予想以上のフレーバーの強さに一口目は辛いと感じるくらい。でもすぐに辛味は引き、ミントの清涼感が口の中に広がっていく。ホットで飲んでいるのに、舌がひんやりする面白い感覚が味わえる。これも飲めば飲むほど美味しく感じられるので、あっという間になくなっていく。
合わないかなと思いつつミルクを入れたら、ペパーミントの香りは相変わらずだが、清涼感が減りミントの辛さが舌に残るようになった。ミルクの舌にまとわり付く感じが、ミントの辛味も一緒に舌に残していっているような。ストレートのほうがすっきりしたミントの味がして、断然美味しい。
レビューを見た感じ、ペパーミントティーはお腹の調子を良くする効果もあるらしい。
8. liquorice and peppermint
原材料名:Liquorice root and peppermint leaves.
ティーバッグ内の黄色いのが甘草で、70%を占めているらしい。これも香りはロッテのグリーンガムだが、ペパーミントティーよりも甘いような気がする。
飲んだ瞬間はピリッとした辛さ、その直後に甘草の甘さが来て、後味もかなり甘い。かなりというか、普段甘い紅茶を飲まない私にとっては、びっくりするくらい甘い。ほんとに少量飲んだだけでも、すごい甘さを感じられる。甘い印象が強すぎてミントティーの風味はあまり感じられない。
今まで私は甘草を味わった経験はなくて自然の甘味料という印象しかなかったが、ここまで甘いとは思わなかった。一口飲んだ後に、甘さが喉の奥までどんどん広がっていく感じがすごい。
ミルクを入れたら、甘さが少し抑えられてミントの辛さと風味がより感じられるようになって、個人的には飲みやすくなった。けど、より美味しくなることはないような。また、ミルクありでも何かしょっぱい食べ物を食べつつじゃないと飲み続けられない。teapigsの紅茶の中では一番レビューの数が多く、評価も高いので、好きな人はすごく好きな味なんだと思う。冷めるとミントの清涼感が強まるので、アイスティーとして飲むのもおすすめらしい。
9. super fruit
原材料名:Hibiscus, elderberries, currants, blackcurrants, natural flavouring, cranberries, blueberries.
パッケージを開けた瞬間からいい香りがする。
お湯を注ぐと、ピンクから紫色に変わり、最終的に濃いワインレッドのような色になるのがとても綺麗。甘いストロベリーのような香りも心地良い。
酸っぱいわけじゃないけど酸味のフルーティー感がすごくてびっくりする。ベリーの濃縮ジュースかなっていうくらい濃い。でもハイビスカスがベースになっているので、ハイビスカスティーの味なのかもしれない(ハイビスカスティーは今まで飲んだ記憶があまりないのでわからない)。フルーツの酸味が好きな私は美味しいと感じるが、レビューを見た感じ酸っぱすぎると感じる人もいるみたい。
ミルクはそんなに合わないかなと思いつつ入れてみたが、いちごミルクに少し近いような感覚の味になった。全く合わないわけではないけど、ストレートのほうがフルーティーで酸味があって美味しい。酸味が苦手な人はミルクを入れたほうが飲みやすいのかもしれない。これもアイスで飲むのもおすすめらしい。
まとめ
teapigsの紅茶は総じて濃く、香りも味もとてもいい。スーパーの紅茶よりは少しだけ値段が高いが、茶葉の品質や製造工程を重視しているのはもちろん、人工香料を使っていなかったり、環境に優しいパッケージにしていたり、こだわっているのがよくわかるので納得できる。
liquorice and peppermintは私にとっては甘味が強すぎたが、他のはどれもとても美味しかった。特にeveryday brew、darjeeling earl grey、jasmine pearls、peppermint leavesは感動する美味しさ。chai tea、rooibos crème caramel、chocolate flake tea、super fruitもなかなかない味や濃さのフレーバーティーで、味だけでなく香りも楽しめる。liquorice and peppermintはかなり好みが分かれる味なのではないかと思うが、あの甘さを誰かに体験してほしい気持ちもある。
ミントとフルーツ系以外はミルクとも合うので、お好みのミルクを入れて飲むのもいいと思う(個人的にはルイボスはストレートの方が好きだった)。私は今回は試さなかったが、冷やしたり、はちみつを足したり、2つのフレーバーのティーバッグを一緒に淹れたりしても楽しめそう。
今回選んだ9つのフレーバー以外に、mao feng green tea、popcorn tea、tung ting oolong tea、yerba mateもとても気になるので、お土産用以外に自分用にもまた頼んでみようと思う。
この記事へのコメントはありません。